kotarosandayoneの日記

街道歩きを中心に、風景などをアップしています

~“日本一のバス路線 ” 大和八木~新宮 167キロ+αを歩く~ その⑧ 十津川村 編

f:id:kotarosandayone:20210730160922j:plain

大塔ふれあい交流館「夢の湯」 橋は国道168号バイパス

2020年3月15日(晴れ)。 

「日本一のバス路線歩き旅」3日目 五條市大塔町宇井⇒十津川村上野地

大塔温泉夢の湯・ふれあい交流館のレストランはこのあたりでは貴重な食事場所で、ここで食べられなければリュックのパンをかじることになる。

ちょうど12時過ぎで、バイクツーリングやドライブ途中のグループ達が席に着き始めた。

私はなるべく早く出てきそうなネギトロ丼を頼んだ。

後から後からお客さんが入ってくる。

f:id:kotarosandayone:20210802200106j:plain

レストラン銀河 にて昼食

注文してから20分位で、少し火の通ったネギトロ丼が出てきた。

普段ならビールの一杯でも頼むところだが、お茶とお水でさっさと頂いた。

早めに席を譲りたいのと、午後からの長い道のりも気になっていたのかも知れない。

それでも十分元気の出る昼食だった。

パンは何時間か後に食べることにしよう。宿の夜食にするか。

f:id:kotarosandayone:20210802200409j:plain

十津川村歴史民俗資料館

交流館から歩いて15分ほどで、ようやく「日本一大きな村」十津川村に入った。

山ばかりの村の真ん中を南北に貫いている十津川街道・国道168号に沿って、時折旧道に回り込みながら歩くのだが、村内の道のりは50キロを優にあった。

私が歩いた八木から新宮までの全区間のうち、約3分の1は十津川村を歩いていた事になる。

f:id:kotarosandayone:20210802200733p:plain

十津川村観光協会】観光マップ(公式HP)

今日と明日の2日間で、どれだけ距離を伸ばせるだろうか。

足の調子は良い。

いつもこの辺りを通ると必ず目に入る、大規模な地滑りの箇所があり、旧道を何十メートルにも渡って遮断している。

f:id:kotarosandayone:20210802201153j:plain

十津川村宇宮原(うぐわら)地内

地滑りの拡大防止の工事も行われているが、その区間の道路(旧道)が開通することはないと思われる。

f:id:kotarosandayone:20210802201849j:plain

十津川は私の歩く方向(熊野本宮・新宮方面)に沿って、ゆっくりと流れている。

いや実際の川の流れは急なのだろう。

f:id:kotarosandayone:20210802202012j:plain

時折休憩がてら川の方を向いて写真を撮るのだが、道路の下を覗いてみると道幅拡張に伴う基礎工事の様子が良くわかる。

安全快適に車が通行できるのも道路維持管理のおかげだ。

そんな事を一人考えているうち十津川街道を代表する観光地「谷瀬(たにぜ)の吊り橋」に近づいてきた。

f:id:kotarosandayone:20210802202453j:plain

(2021年8月撮影)

長らく「日本最長のつり橋」として名をはせたが、茨城県に日本最長の観光用の吊り橋が出来たために「日本最長の『生活用の』鉄線吊り橋」であると「世界最大の電子辞書」には記述がある。

水面からの高さは55メートル、長さは297.7メートル。

1954年(昭和29年)に架橋された。

f:id:kotarosandayone:20210802202845j:plain

電子辞書によると当時の住民が工事費用の何と8割を負担して完成したという「悲願の橋」である。

我々はこのご時世やれ給付金だ、無償化などと、国からサービスや保証を受けるのが当然の様に思っているが、そのお金はどこから出てきて、将来誰が負担するのだろうか。

f:id:kotarosandayone:20210802203139j:plain

さて足を踏み出してみると、自分の歩みに合わせて橋が揺れるのではなく、遠く向こう側から歩いて来る人達や自分の後ろを歩いている人の振動が複雑に組み合わさって、何とも気味が悪い。

f:id:kotarosandayone:20210802205547j:plain

家族や友達をドライブに誘って自分が一番気合を入れて(笑)来た人が、吊り橋の入り口から10メートルも進まないうちに青くなって「向こうまで行ってらっしゃい。僕はお店で休憩しているから。」というパターンもあるだろう。

f:id:kotarosandayone:20210802203245j:plain

吊り橋ビューの飲食店 「ヒヤッ」とします(以前の写真)

それほどに長さ300メートルの鉄線の吊り橋の「揺れ」は実際に体験してみないとわからない。

f:id:kotarosandayone:20210802203847j:plain

「やっぱり、怖いですよね」

私がかつて、谷瀬の吊り橋の真ん中を歩いていると(一休さんではない)、向こうから何と原付バイクが走ってきた!?・・・近づいてきた!・・・

 

地元のおばちゃんだった。

f:id:kotarosandayone:20210802203643j:plain

橋の端に避けた。

両足の真下はむろん金網だけ。

私なら、誰も通っていなくても、この吊り橋を自転車や原付バイクで走り抜けてみろと言われても、出来ない。

嫌でも下の川を見てしまうと思う。

「下なんか見ずにまっすぐ前を見て走れば大丈夫だよ」と言われても、想像してみたまえ。

なおさら、無理。(笑)

f:id:kotarosandayone:20210802204343j:plain

吊り橋の向こう側 旅館や民宿のほっとする案内板

吊り橋について調べていたら、個人運営のすごいサイトがあったので、リンクを張らせてもらいます。「十津川村吊り橋13選」なるものがあるそうな。 

(第9話に続く) 2021年8月2日 更新

~“日本一のバス路線” 大和八木~新宮 167キロ+αを歩く~その⑨ 十津川村 編Ⅱ - kotarosandayoneの日記 (hatenablog.com)

【リンク】

【十津川村観光協会】 谷瀬の吊り橋 (totsukawa.info)

【個人様のサイト】  十津川村吊り橋マップ (main.jp)