kotarosandayoneの日記

街道歩きを中心に、風景などをアップしています

引退前の「ワイドビュー南紀」に乗って南紀を旅しよう④ 三瀬谷から東紀州へ

多気~三瀬谷 間ですれ違う ワイドビュー南紀号同士

「特急南紀号」は三瀬谷(みせだに)駅に着きました。特急停車駅ですが終日無人駅です。概略図でみると名古屋と紀伊勝浦の中間あたりでしょうか。

「格安旅行ナビ」のサイトより転載

駅舎の外観はこんなにかわいらしいです。

「三瀬谷」を漢字の通りに解釈すると「3つの川が合流する地点」という事でしょうか。

「舟木橋」という古い橋から下を眺めてみると・・

本流の宮川に向かって左から大内山川が合流しています。深い谷です。三瀬谷地区は宮川上流の地域と「奥伊勢」と呼ばれる地域の分岐点です。

トラス橋は昭和9年の架橋ですが、橋脚はもっと古くて何と明治38年の施工!

指で🔎拡大してみると、いったいレンガを何個積み上げているのやら!この地域の生活を一変させる工事への、当時の職人魂を感じます。

【リンク】舟木橋(多気郡三瀬谷村佐原・度会郡滝原村船木)※ (mie.lg.jp)

特急南紀三瀬谷駅を後にしました。ガイドマップによると「向かって左の深い谷と右の三瀬谷ダムのどちらを見るか一択で悩む」とあります。

車内から。さあ右左の景色どっち? どっちを選ぶ??

左。

右。三瀬谷ダム

どっちもステキなので載せました。時間帯によっては、橋を渡る南紀号が谷に投影されます。

すごく高い橋の上を走っているのだなと思いますね~。

宮川にかかる、ダム鉄道橋舟木大橋(R42号)木橋(黄色)の位置関係を、国土地理院の地図で紹介します。

ダムの上から 写真を追加しました(2022年9月) 

南紀号に乗る時は左右の景色どちらを見る(見下ろす)かあらかじめ決めておいてください(笑)。地図の下方向が、新宮・紀伊勝浦方面(下り)です。

三重県大台町はお茶の産地です。現在は三重県産のお茶は「伊勢茶」ブランドに統一されていますが、以前は「大台茶」「亀山茶」「水沢茶」などの地名がブランドになっていました。

三瀬谷駅の次、滝原駅の最寄りには伊勢神宮内宮の別宮である「瀧原宮(たきはらのみや)があります。

伊勢神宮内宮の別宮の中でも「遙宮」(とおのみや)と呼ばれ、天照大神が伊勢に鎮座する前の仮の宮であったとも言い伝えられている、いわば別格の神社です。

【外部リンク】域外の別宮|神宮について|伊勢神宮 (isejingu.or.jp)

参道のたたずまいや川で身を清める御手洗場(みたらし)など、「今の内宮の神域のモデルになった」ともされるのです!(特急は滝原駅には停車しません)

滝原駅を過ぎてすぐ、向かって左に「大滝峡」がちらりと見えます。「左側」です。

ハイ、5秒(3秒くらいか)こちらは三瀬谷で橋の上から見た、大内山川(おおうちやまがわ)です。

ここからは、大内山川と鉄路が交差しながらの風景となります。この写真は道路の上からのものですが、アユ釣りの季節にはあちらこちらで釣り人の姿が見られます。南紀の車窓からワイドなビューを堪能してください。

伊勢柏崎(いせかしわざき)駅手前の大内山川の桜 素晴らしい

題名「大内山川に映る夏の雲」

実像の雲もワイドなビュー💛

段々と山が近づいて来たなと思ったところで、JR紀勢線の最高点の駅・梅ヶ谷(うめがだに)駅に到達します。この写真はJR主催の「さわやかウォーキング」熊野古道ツヅラト峠を歩く旅のもので、特急南紀が臨時停車しました。2014年です。

入り口にタラップが置かれました。ナゼでしょうか。

梅ヶ谷駅のホームは線路の曲線上にあって、車両がホームと反対側に傾いて降りるのが危ないので段差を少なくするために設置されました。

ワイドビュー南紀」の車窓を楽しむ旅はちょうどガイドマップの左半分から右半分。「伊勢の国」から紀伊の国」へ、昔の国境を越えると「山から海へ」と風景もダイナミックに変化していきます。

荷坂(にさか)峠を降りていく特急南紀3号 名古屋発 紀伊勝浦行き

今から下りていく、紀伊長島のまち。車窓から見ても標高差にオドロキ。海の様に見えるのは海水が混じった片上池。ここから南紀号は飛行機が着陸するようにぐんぐん高度を下げていきます。

 ここから紀伊の国 ■

三瀬谷から紀伊長島の特急ひと駅区間で、一話になってしまいました。次回はこのシリーズ最終回。熊野市からドライブという形で、紀伊半島南東部の主な観光スポットを紹介していきます。

「う~ん。しみるなあ(ディーゼルエンジンの音)」笑

 

その⑤に続きます。

「ワイドな車窓旅」シリーズ完結の予定です。

引退前の「ワイドビュー南紀」に乗って⑤ 紀伊長島から熊野・南紀への旅(了) - kotarosandayoneの日記 (hatenablog.com)

■■