kotarosandayoneの日記

街道歩きを中心に、風景などをアップしています

三重県の海岸線を歩く 紀伊長島~志摩市の海岸線をのべ5日間で歩く🐾(1)

2020年6月20日(土)晴れ 

突然ですが、

【問】皆さんは「世界の7つの海」全部言えますか?

 

【答えその1】太平洋、大西洋、インド洋、地中海、北極海カリブ海、メキシコ湾大航海時代の7つの海で、少々ヨーロッパひいきですね。

【答えその2】北太平洋・南太平洋・北大西洋南大西洋・インド洋・北極海南極海=これが現代の数え方だそうです(以上、「世界最大の電子辞書」による)

さて今回の本題ですが、

【問】「南島町の7つの海」全部言えますか?

【答えその1】今は「南島町」がないので、質問に対する答えは存在しない。

そんな寂しい事を。

では【答えその2】です。

阿曽浦(あそうら)

慥柄浦(たしからうら)

贄浦(にえうら)

奈屋浦(なやうら)

神前浦(かみさきうら)

方座浦(ほうざうら)

古和浦(こわうら)

以上が、合併して南伊勢町になる前の「南島町の7つの海」です。

字幕をにしたのが分かってもらえましたか (*^^*)

今回の旅は紀伊長島を出発して大紀町の錦湾を経て、旧南島町の7つの海を歩いて廻って旧南勢町の五ヶ所浦まで訪ねる1泊2日の旅です。こちらは家族あての旅の書置きで、宿泊の連絡先が特に大きく書いてあります。ではさっそく出発!

津から2時間 紀伊長島駅 朝8時半に到着

基本的に国道260号線に沿って歩きますが、浦々をつなぐ古い道も歩きたい。ちょうど夏至の頃で、旧道を少々遠回りをしても明るいうちに奈屋浦(なやうら)まで行けるはず。

乗って来た列車が通ったJR紀勢線・荷坂峠の線路を左下に見て峠を越えていきます。

西南西の方角・県境の大台ヶ原方面を振り返りながら。

広い錦湾(にしきわん)が見えて来ました(大紀町)。

撮影時間が前後しますが、手前に見えるのはヒラメの養殖場。底にいる魚なので海のいけすより陸上の水槽の方が管理しやすいようです。

赤と黒のルートが2022年の歩きと自転車。今回振り返る2020年6月は大紀町錦からトンネルを越えて古和浦神前浦の順に、東に歩きました。

国道260号は昔に比べればずいぶん走りやすくなりました。といっても急なので両手に杖をついてテクテクと上がっていきます。向かって左は旧・錦峠なんですが。

さて、どこに道があるでしょう? 写真をデジタルで拡大してみるとー。

落石防止の法面とガードレールがかすかに見えます。2022年現在は安全管理の面から通行できなくなっています。

👇錦(来た方向)👆柏崎 👉南伊勢町

最近のブログでも紹介した「山の中の三叉路」を右にとって、南伊勢町(旧南島町)に向かいます。

合併前の町の名を並べた「紀勢南島トンネル」 

峠の下の方に、旧道と旧南島町の「一つ目の海古和浦が見えて来ました。

先ほどの7つの海の紹介とは行程上、逆の順番になります。

2020年に歩いたこの道も現在は車両通行止めです。

な~んにも言われることもなく、1日釣り糸を垂れているのでしょう。このあたりの海では古和浦湾が一番波も静かでのんびりした釣りの風景が見られます。高速道路や国道260号が良くなったおかげで、現在は「名古屋ナンバー」「なにわナンバー」の車が多く停まっています。

古和浦(地名)につながる旧道(旧国道260号)を行くと、古和浦湾の絶景を楽しむ「ニラハマ展望台」です。

旧道を古和浦漁港に下りて来ました。紀伊長島を出てから既に4時間半経っています。今日の行程の真ん中あたり。(旧)南島町古和浦というと「原発闘争の地」という過去の歴史がありまして。

原発闘争の舞台となった旧南島町古和浦漁協

発電所の建設に伴う電力会社からの漁業補償を活かして水産業のまちを立て直そうという、組合長をトップとする「推進派」と、海とくらしの安全を守ろうを合言葉に当時の南島町長をトップとする「反対派」。時には親兄弟までもが敵味方に分かれて争いました。

【リンク】原発めぐり「殺すぞ」憎み合った37年 夢が覚めた芦浜:朝日新聞デジタル (asahi.com)

組合の総会の開催を阻止しようとするおかみさん達が玄関の入口に座り込み、泣き叫びながら抵抗するひとりひとりを機動隊が引きはがしていく。今思い出しても悲しい、まるで映画のような光景でした。

「芦浜原発闘争」は2000年に当時の三重県知事の「白紙撤回」宣言で終止符が打たれました。2011年には東京電力福島原発の事故が起きて、この地に原発推進を唱える人は今はいないと思われます。

「7つの海」のうち方座浦(ほうざうら)は国道沿いでないため、これまで目にしたことはなかったのですが、今回の歩き旅で初めて訪れる事が出来ました。

湾の奥に佇む、いかにも「魚まち(うおまち)」らしい集落を後に、次の神前浦(かみさきうら)に向かって急な峠を越えていきました。

旧道からの方座浦の眺めはすばらしい

リアス海岸の多い三重県の中でも南伊勢町(旧南島町+旧南勢町)は海岸線の距離が長く、このシリーズもそれなりに長くなりそう(な予感)。

一年で一番日の長い頃ではあるが果たして明るいうちに「ニューまつおか」にたどり着けたのでしょうか?(2)に続いていきます。

今「ほうざ」と「かみさき」の間の地点

2022年11月12日(土)更新

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