サブタイトルからしたら「待ってました」の感がありますが、大和八木から同じ近鉄の南大阪線尺土駅まであと2時間半歩きます。
上の地図では中世から江戸時代に発展した環濠集落「今井町」を歩きますが、私は横大路を引き続き西に歩いていきます。以前このブログで「八木~新宮線のバス路線に沿って歩く旅」で今井町を少し紹介しています。
~“日本一のバス路線” 大和八木~新宮 167キロ+αを歩く~ その② 奈良県橿原市~御所市 - kotarosandayoneの日記 (hatenablog.com)
橿原市のマークが入っているように、市役所の分庁舎やレストラン、スカイスパ(展望風呂)のあるホテルなどが入る複合施設です。
横大路は時代の移り変わりとともに「伊勢街道」と呼ばれ、1771年の銘がある「太神宮(だいじんぐう)灯籠」が立っています。
再び横大路は幅が狭くなったところで、和菓子の練りきりなどをお土産に買って進みました(手前方向)。
近鉄大和八木駅は ⇦難波 ⇧なら/京都 ⇨伊勢 ⇩飛鳥/吉野 の交差点ですから「現代版 札ノ辻(ふだのつじ)」となりますね。
街道脇に蘇我入鹿を祀った「入鹿神社」があります。入鹿は中大兄皇子・中臣鎌足らによって討たれ、大化の改新を迎えますが、律令天皇制を敷く国家からみれば蘇我氏は「逆族」とされる事から、入鹿を主祭神として祀っている神社は蘇我氏ゆかりの地、ここ橿原市だけだそうです。
大日如来像を拝んできました。ただしお堂の隙間から。一方神社の本尊・入鹿像は見えませんでした。
更に境内には「冬だというのにサクラが咲いています どうぞご覧ください」と案内がしてある。
結構しっかり咲いていたのでびっくりしました。何という種類の桜だろう。ほんの一瞬「春」を感じました。
予報では午後2時~3時頃にかけて雨、という事だったが。コンビニで休憩して出てみたら西の山裾の空は明るい。このまま降られずに済みそうだ。「天気予報、外れたり!」
(小次郎、敗れたり~!)の心境でした。
勝ち誇ったつもりで歩いていたのもつかの間。簡易郵便局を過ぎたあたりからパラパラと雨が降り出して風も強くなってきた。
(こたろー、敗れたり…☂🌦)
八木と大和高田の間は往時から目立った集落もなく、吹きさらしの「畷(なわて)」で、悪天候の時には旅人も難渋したと思われます。
傘に体やリュックを隠す様にしてしのごうと思ったが、何回も傘がバサバサと裏返りました。本降りの雨にならなくて良かった。
JR和歌山線の踏切を越え、横大路は大和高田の街中に入ります。
横大路と下街道との交差点 右奥が北方向 このあたりは町中で下街道がいくつにも分かれて、横大路と交わっている様に思う。
南北を見通せないように少し道筋をずらすのは昔からの手法。
あしたは竹内峠(緑の矢印のあたり)を越えていきます。右の双子の峰は二上山(にじょうさん)。
近鉄尺土駅前の春日神社に着いた頃には午後4時半になっていました。朝、大和朝倉駅を出発してから8時間近く。お疲れ様でした。
近鉄橿原神宮前駅・東隣のホテルは十津川方面への旅の途中、何回か泊まっています。弱アルカリの天然温泉もありお勧めです。
到着したらひと風呂浴びようと思っていたのですが、道中の道しるべや古墳にコーフンしすぎた反動で、しばらくソファから動けなかった。
★★★★★ ここから夜の部です ★★★★☆彡
橿原市観光PR大使の小林弥生さんが表紙の「YAGINAVI」で予習はバッチリ。
少し記憶を戻して、きょう午後2時頃に通過した近鉄大和八木駅の辺りに、横大路と交わる「上街道」ならぬ「呑み街道」があります。
今シリーズでは「最古の官道」横大路をオレンジ色で道筋を紹介していますが、
「呑み街道」の道筋は示さなくても一目瞭然でしょう(笑)。どんな店に出会えるのか、再び💕します。と、その前に
近くのお店に、リュックを下ろすなりダメ元で電話してみました。夕方開店直前の土曜日。「出てくれるかな?」と思っていたら。
お店「おひとりでしたら、午後8時までなら空いています」。私「あと15分位したら行きます!目の前の○○ホテルに泊まっているんで」。
お店のカウンターは10席。すでに2組くらいが座って、1組は「おまかせコース」を頼んでいるようだ。言い忘れたが鳥料理🐔のお店です。
「すいません。あの、口コミに出ていたタタキの5種盛りをお願いします。」大将「5種盛で。」
隣の席から奈良県の首長さんや有名な政治家の話題が普通に出て来る。緊張してきました。
「お待たせしました。5種盛です。」
「(左から)上モモ肉・ふくらはぎ(下モモ肉)・むね肉のタタキ、ささみ、キモです。塩かワサビでお召し上がりください。」こんなの見た事ないぞ。
肉の新鮮さに恐れ入りました orz…
地酒🍶も頂きましょう。
奈良の地酒 「篠峯」「櫛羅」 醸造元 千代酒造 (chiyoshuzo.co.jp)
「おまかせ5本でお願いします。」焼き鳥だし、お寿司屋さんみたいなことにはならないだろう。多分。
肝串を食べた時、なんだろうな「今まで食べていた肝って、どうやら違うものを食べていたみたい」という位の衝撃。
場所的には、知る人ぞ知るどころか、駅の改札の隣。地元の中学生でも知ってる。
のれんの代わりに🚻の看板があったら入って来そうな(モゴモゴ)
今から橿原神宮前からふた駅の八木西口駅前でショットバーとワインバーをはしご。正確に言うと「呑み街道」からは少し外れています。
「お店はどこ?」行ったり来たりして焦って見つけました。「2回目に来てもパッとわかるかどうか」位にしんとしている。
「こんばんは。ちょっと暗くて焦りました。西口のお店ほかにありますか」 マスター「うちくらいですね~」
初見を装って「このYAGINAVIを見て来たんです」と冊子を見せると「それは前のですね。新しいの出てます」と頂けた。
「なんかずいぶん賑やかになっていますね。・・中岡って地元橿原出身なんですか?」
ロッチ中岡なら私でも知っている。松井絵里奈も知っている。小林弥生さんは前の号より髪の毛が伸びている。
「そういえば、お店の『エル・スール』ってどういう意味なんですか?」「『南』です」「何語で?」「スペイン語です。」「なるほど。それでお店のマークが風見鶏なんですね」
おそらく初めての客とは何回もしたやり取りだろう。(下手な小説風になっていますが)
今日はさっきから鳥(鶏)づいているな。
「実は私、苗字が南なんです」
カウンターの向きからして客は北を向いて座り、マスターは南を向いて接客している。そこを突っ込もうかどうか考えていると。
「【風の森】というお酒を造っている所(御所市)の橘花ジンに、地元明日香村で栽培されているシークワーサーを入れたお酒です。ショートカクテルのギムレットにシークワーサーを合わせた作り方です。」
ものすごくサッパリして、爽やかで、何重にも柑橘系の香りがして良いのだが、それ以上に酔いが回って来る。
風の森 | 油長酒造株式会社 (yucho-sake.jp)
絶対ウイスキーの原酒よりちょっと低いだけの度数だよなあ。
「また来ますね。」店の入り口の風見鶏はやはり南方向を向いていた。駅の方向を指している。地下通路で駅の西口から東口に回った。
八木西口駅の東口(ややこしい)は、西口に比べると「呑み街道」と背中合わせだけに明るい。まだこのあと賑やかになるのだろう。
ギムレットが効きすぎて、こちらのマスターにもずいぶん話を合わせて貰ったと思うのだが、🍷の銘柄をメモに残すのが精一杯。
【ハモンセラーノ・スペイン産生ハム】イタリア・パルマ産、中国・金華ハムと並ぶ「世界三大ハム」。Sサイズ(1100円)。白ワインは【トラミンTビアンコ】(イタリア産4種のブドウをブレンド(グラス950円)
赤ワイン【アウグスターレネロディトロイヤ】グラス1200円。
街道歩きの夜を楽しくしてくれたからいう訳ではないが、訪れた八木西口の西口と東口のお店は、1人飲みでも少人数でも雰囲気はいう事はない。
「大和八木 めちゃめちゃ便利 住みやすい」中岡創一(ロッチ)
本人は「頑固かつ優柔不断」らしい。彼は愛知県にも縁があるそうで。最後にホテルに戻ってダウンジャケットから出て来たのはこちら。
明日の歩きもあるし飲みつぶれなくて良かった。午後8時20分。まだ早~い。今時1歳児でも起きてるぞ。
2024年1月28日(日)更新■■
【続きはこちら⇩】
「最古の官道で最高の感動を」その⑤ 竹内峠を越えて大阪・太子町へ 編 - kotarosandayoneの日記 (hatenablog.com)
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